インドのドラマ

[おすすめ海外ドラマ]「ポロス」〜パウラヴァとタクシラの遺恨を理解するためのポイント〜贈り物「鼻飾り」の秘密

ポロスパウラヴァのバムニ王とアヌスヤ王妃

 

『ポロス』第1話では、対立しながらも一応平和を保っていたパウラヴァ国とタクシラ国の関係が、

抜き差しならない関係へと悪化した原因が描かれています。

しかし、私もそうでしたが、1回観ただけでは恐らく日本の殆どの視聴者は理解出来ないと思います。

そこで両国の遺恨が激化した理由を解説しようと思います。

アンビ王がシヴダット宰相に贈って辱めたモノとは

年1回開催される「競技大祭」に参加するためタクシラ国のアンビ王はパウラヴァ国にやってきました。

この競技大祭で勝利を得た側が、ジェーラム川の通商権を得ることが出来るのですが、1年前にはタクシラ国が敗れたようです。

アンビ王を迎えたパウラヴァのシヴダット宰相は、こう告げます。

「アンビ王よ、未だ決めかねている。客人をもてなすべきか、それともいずれ手ぶらで退散する宿敵を慰めてやるべきか」

アンビ王は答えます。

「そなたは敬意を払わないが、私は客人の節度をわきまえている。シヴダットよ。(昨年)手ぶらで退散した私が、土産を持って来た」

贈り物を受け取り、中の品を見たシヴダットは、大きな目をさらに見開いて叫びます。

「アンビ王!」

アンビ王はその様子を見て、してやったりと得意げな表情でシヴダットに歩み寄ります。

「私の贈り物が気に入らなかったか? それとも真実を見抜かれたか? いかに巧妙に隠そうと、その悪臭で死体の所在は知れる」

さらに、アンビ王はシヴダットに顔を近づけて言います。

「忠告しよう。その贈り物を着けて民の前に立つが良い。民も理解するだろう。バムニの兄が王になれぬ理由を!」

これを聞いたシヴダット宰相は「あー」と怒りの叫び声を発します。

その瞬間、アンビ王は剣の柄頭で、シヴダットの顔を殴ります。

シヴダットは倒れ、彼の鼻からは血が垂れます。

シヴダットは怒りの余り剣を抜き、アンビ王もそれに応じますが、そこにバムニ王が登場し、二人は矛を収めます。

バムニ王は経緯を聞かずとも事の次第を察し、アンビ王に向かってこう言います。

「その方が兄上をいたずらに辱めた。この返礼は競技で申し上げる」

シヴダット宰相が長男であるのに王位に就けなかった理由

なぜ、シヴダットが贈り物を見て絶叫したのか、なぜアンビ王はその品を着けて国民の前に立てと言ったのか、なぜシヴダットは長男であるにもかかわず王になれなかったのか。

お分かりになりますか。

私は最初、シヴダットが王になれなかった理由は、愚かさにあると思いました。弟のほうが賢いから選ばれたのだと思いましたが違いました。

この場面に、両国の関係が悪化した原因が描かれているのですが、贈り物の意味を理解しないと、さっぱり分かりません。

アンビ王がシヴダット宰相に贈った品物は、「鼻飾り」でした。

鼻飾りは、インドでは女性が身につける装飾品です。

しかも単なるピアスではなく、チェーンが付いていますから、少なくとも後世では新婦が身につけるアクセサリーです。

つまり、今で言えばLGBTのGかTですが、まあGでしょうね、昔は完全に日陰の身であり、カミングアウトするワケにはいかないのです。

現代ではセンシティヴな問題なので曖昧な表現にしていて、それで分かりにくいという面もあるかもしれません。

しかも王は後継ぎをつくらねばなりません。

それ故にシヴダットは、王位に就けなかったというワケです。

ここを見逃すと、兄想いのバムニ、王座を狙わないシヴダットの謎も理解できません。

「ポロス」はhuluで平日の午後0時から2話ずつ配信されており、現在シーズン1の第44話までが配信されています(2019年9月27日現在)。BS日テレでも放送されたいますが27日現在第24話です。

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左の鼻のピアスは

鼻飾りPhoto by yurakrasil(ShutterStock)

ここで鼻ピアスについてWikipediaから。

鼻ピアス(はなピアス、nose piercing)とは、ピアスのうち鼻に対して施すものをいう。

片方の鼻翼部に対する「ノストリル(nostril)」、両方の鼻翼部を貫通させた「ナサラング(nasallang)」、鼻中隔に対する「セプタム(septum)」、目と目の間に行う「ブリッジ(bridge)」などの種類がある。

インドやネパールなどの南アジアでは、伝統的な鼻ピアスの文化が古くから存在する。

インドの伝統医学であるアーユルヴェーダにおいて、左の鼻孔は女性の生殖器官を司ると考えられており、

月経痛や出産時の痛みを軽減させるため、現代でも多くの女性が伝統的な鼻ピアスを施しているという。

また、鼻ピアスは装身具としても用いられており、インドにおいては、結婚式を控えた新婦が鼻ピアスをチェーンで髪に繋ぐ文化が存在するという。

また、一部文化においては、鼻は自身の権力の象徴とされ、これを誇示する手段としての鼻ピアスがアラブなどで広く用いられたという。

出典: Wikipedia

鼻飾りPhoto by Prakhar Amba from Grenoble

次に、ニューデリー出身の料理人ハリオムさんが経営するインド家庭料理レストラン「ラニ」のサイトから引用させていただきます。

インドの少女は鼻の(自分から見て)左側にピアスをします。別に時期は決まっていなくて、 やりたくなったらやればいいという感じです。

だいたい小学校の高学年ぐらいが多いようです。

鼻にピアスしないまま大人になってもかまわないのですが、結婚が決まったら必ずあけます。

なぜなら、花嫁さんには「ノーズティカ」が欠かせないからです。

日本で言ったら「文金高島田」「白無垢」みたいなものでしょうか? 花嫁と言ったらコレだし、花嫁を表すシンボルです。

また、花嫁以外の人はまず文金高島田も、白無垢も着ないですね。 インドでは、「ノーズティカ」してなかったら花嫁じゃないし、多少地味な衣装でも「ノーズティカ」していれば、どこから見ても花嫁なのです。

そんなわけで、インド人の女性はもし鼻にピアスしていないのに結婚が決まったら、すぐピアスすることになります。

鼻ピアスは1回あけたらず~っとはずすことはありません。はずしておくと穴が塞がってしまうからです。

出典:インド家庭料理ラニ 

 

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