皇室

[皇室]山中教授の祝辞で分かった「研究者」としての天皇と皇室(陛下即位30年式典)【祝辞全文】付き

 

とても素晴らしい内容でした。

2019年4月10日、東京・隼町の国立劇場でで開催された、天皇陛下の御即位30年を祝う祭典「感謝の集い」で、京都大iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授が述べた祝辞です。

この祝辞で、天皇陛下の研究者としての一面がよく分かります。

秋篠宮様との共同研究にも触れられていますが、天皇ご一家はそれぞれ研究テーマをお持ちなので、皇太子さまや秋篠宮様の研究についても調べてみました。

山中教授の祝辞「研究者としての天皇陛下」

山中教授(Photo: National Institutes of Health [Public domain], via Wikimedia Commons

 

山中教授の祝辞によれば、天皇陛下は忙しい公務のかたわら、ハゼについて33本もの論文を発表し、ハゼの学術名にアキヒトが使われているハゼも複数いるほどだとか。

昭和天皇は、生物学者としてヒドロ虫類や粘菌を研究されていましたし、平成天皇はハゼ類の分類のほかに、皇居におけるタヌキの生態についても研究をされています。

天皇ご一家は、研究者のご一家でもあるんですね。

以下、山中教授の祝辞全文です。

 天皇陛下御即位300周年、そして天皇、皇后両陛下ご成婚60年、誠におめでとうございます。

この記念すべき節目にお祝いと感謝を申し述べる機会をいただきましたこと、誠に光栄に存じます。

 天皇陛下は研究者でいらっしゃいます。

皇太子殿下の時代からハゼについて、つい先日発表されたものも含め33本もの論文を報告してこられました。

形態学的特徴より種類を見分ける手法は、ハゼの部類学の発展に大きく貢献されています。

学術名にローマ字のアキヒトが使われているハゼも複数あります。

皇太子殿下の時代に発表された英語論文の著者名はプリンス・アキヒト。

そして、御即位後はアキヒトです。

私の知る限り著者名がファーストネームだけなのは陛下の論文のみであり、日本人研究者として大きな誇りです。

また秋篠宮殿下との共著論文も発表されています。

陛下が形態学的な解析を、秋篠宮殿下がDNA解析を分担された共同研究の成果です。

研究者にとって家族と共著論文を発表することは喜びのひとつです。

私もいつの日か実現できたらと夢見ております。

平成24年6月、横浜で開催されました国際幹細胞生物学会に両陛下のご臨席を賜りました。

この国際学会が日本で開かれるのは初めてのことでした。

居並ぶ海外からの研究者にとっても両陛下のご臨席は大きなインパクトでありました。

ただ陛下はわずか4カ月前に心臓の手術を受けられたばかりでした。

正直申し上げて、私は陛下のご臨席は難しいのではないかと思っておりました。

それを押して、横浜までお越しいただきました。

そればかりか、陛下の方から研究者一人一人に手を差し伸べ、握手をしていただきました。

それは陛下がいつも災害や病気に苦しむ人々に寄り添われているときの優しさと同じものでありました。

いつも陽気で気さくな外国人研究者も、このときばかりは感激と緊張で手が震えていたのが強く印象に残っております。

同年の12月に私はノーベル医学生理学賞を受賞し、スウェーデンを訪れました。

選考を行ったカロリンスカ研究所の教授の一人は、横浜で陛下に握手をしていただいた研究者でした。

授賞式の後、ウプサラ大学を訪問いたしました。

北欧で最も歴史のあるこの大学を陛下も数年前にご訪問され、名誉学院の称号を受けられていたことを知りました。

陛下が研究者であられることに改めて強い感銘を受けました。

平成が幕を開けた30年前、私は医師の道から研究者へと人生のかじを切りました。

そして18年後にiPS細胞と巡り合い、その後さまざまな病気の治療に使うための研究が進んでおります。

私にとっての平成はiPS細胞が芽生え、成長し、つぼみを付けた30年です。

間もなく訪れる令和の時代、その元号に込められた意味をしっかり受けとめて、iPS細胞を大きく花開かせ、患者さんのもとに届けられるよう努力していきたいと思います。

陛下、30年間、本当にありがとうございました。

長きにわたりご重責を担われ続けてこられたことに、心からの感謝と敬意を申しますとともに、両陛下の末永きご健康をお祈り申し上げます。(産経新聞)

天皇陛下の論文(宮内庁)

 

スポンサーリンク

世界で家禽類の研究を続ける秋篠宮殿下

秋篠宮様との共同研究の話がありましたが、殿下は家禽類についての研究をされています。

主なテーマは鶏の家禽化過程、すなわち人と鶏の共存化とその後に起こった品種化の要因についてとのこと。

1996年9月には,鶏の起源と家禽化についての論文 “Molecular Phylogeny of Junglefowls, genus Gallus and Monophyletic Origin of Domestic Fowls(野鶏ガルス属の分子系統および家鶏の単系起源)”を国立総合研究大学院大学に提出して、理学博士の学位を取得されています。

日本国内だけでなくなるインドネシア、中華人民共和国、タイ、ラオス等を訪れ、研究を続けおられます。

眞子さま、佳子さまを同伴されて、研究のため海外に行かれたことも。

皇太子さまは「水」をテーマに、災害に心をよせる

まもなく令和天皇となる皇太子さまは、「水」をテーマに研究を続けています。

水は、人間が生きていくために絶対必要なものでありながら、多すぎると水害などが起きてしまいます。

皇太子さまは、学習院大学時代から、水上交通路として重要な役割を果たしてきた瀬戸内海での水運の中世の歴史を学ばれてきました。

また、イギリス留学では、18世紀のテムズ川の水上交通の問題を研究されています。

2003年京都で開かれた「第3回世界水フォーラム」では、この大会の名誉総裁として記念講演をされて以降、3年に一度開かれるこの国際会議で、ビデオメッセージを含み毎回基調講演を行われています。

テーマは、「水運としての川と上水道の歴史」「水害との戦い」「東日本大震災と津波」「防災」などさまざまです。

2007年には国連の「水と衛生に関する諮問委員会」の名誉総裁に就任し、2013年にはニューヨークの国連本部で「水と災害に関する特別会合」でも「東日本大震災と世界の水害」をテーマに、基調講演をされました。

特に東日本大震災以降、水害は皇太子さまの大きなテーマになったようです。

令和の時代にアキヒト・ハゼ

写真:宮内庁

今、小室圭問題で皇室がガタガタしていますけど、こうしてみると、天皇ご一家は公務がお忙しいのに、これだけの研究をされて素晴らしいですね。

美智子さまも研究ではありませんが、絵本や詩をお書きになって、活動の幅を広げています。

令和の時代になったら、平成天皇と美智子さまは時間ができるでしょうから、楽しみながら、研究を続けていただけたらと思います。

アキヒト・ハゼをもっと増やしてくださいませ。

関連記事